こんにちは、はるです。
スマホやカメラでこどもが楽しそうに遊んでいる写真を撮ったのに、なんだかこどもの顔がぼやけてる…。何となく画面がモヤモヤしてる。そんな経験はありませんか?
なぜ写真がハッキリと写っていないのか、今回はそんな「なんで?」を解説していきたいと思います!
カメラ初心者さんにも分かりやすいように、できるだけ専門用語は使わずに解説していきますね。
まずは撮れた写真のボケ方をチェックしよう
一言で「写真がボケる」と言っても、そのボケ方はさまざまです。
ボケ方によって原因も異なりますので、まずは自分の写真がどんなふうにボケてしまっているのかをチェックしてみてください。
上記のように、写真全体がぼんやりしてしまっているケースと、写真のどこかにはっきり写っている部分もあるというケースに分けられます。
それぞれ考えられる原因も異なりますので、ケースごとに解説していきますね。
写真全体がもやもやしていて、ハッキリ写っているところが無い場合に考えられる原因
まずは、写真全体がなんだかもやもやしていて、ハッキリと写っているところがどこにも無いケースを見ていきましょう。
ハッキリ写っているところが無い写真の最大の特徴は「ピントがどこにも合っていない(ように見える)」ことです。
そのような状態はどうして作られてしまうのでしょうか。考えられる原因は以下の通りです。
原因1 手ブレによって全体的に写真がぼやけている
全体的にボケているように見える写真の中には、手ブレが原因のものがあります。
手ブレとは、カメラのシャッターを押した衝撃でカメラが動いてしまうことにより、写真がブレてしまう現象のことを指します。
この時にブレ方がとても小さいと、一見ブレているようには見えずに「なんだか全体的にぼんやりした写真」に見えることがあるのです。
対処法はこちら→手ブレや被写体ブレが原因の場合
原因2 暗い場所で撮っている
全体的に暗い場所で写真を撮ると、カメラはどこにピントを合わせていいのか分からなくなってしまいます。その結果、どこにもピントを合わせられずに全体的にぼやけた写真になってしまいます。
また、カメラは暗い場所の写真を自動で明るく記録しようとする機能が備わっています。
暗い場所を無理やり明るくすると、画面全体がザラザラとした印象になり、シャープさが失われてしまします。
さらに、暗い場所での撮影は非常にブレを起こしやすくなります。暗い場所では特に、ほんの少しのブレが画面全体のモヤモヤ感につながってしまうのです。
左(スマホで見ている方は上)の写真は、暗い場所でさらにブレている(この場合は写っている人自身が動いているためのブレ)ものです。
背景は本当はブレていませんが、暗い場所で撮ったため全体的になんとなくぼんやりとした印象になっています。
対処法はこちら→暗い場所で撮影していることが原因の場合
原因3 逆光またはそれに近い状況
逆光とは、こども(メインの被写体)より背景がかなり明るい状態のことです。
太陽のある方向にカメラを構えている状態をイメージしてみてください。そのとき影は、撮影者である自分の方に向かって伸びています。
「逆光」になる場面では、光源(強い光を発しているもの。太陽など)にカメラを向けているということもあり、カメラのレンズに強い光が入ってきます。
カメラに強い光が入ってくると、カメラが被写体との距離感をつかみ切れずにピントが合わなくなる事があるのです。
そうなると、全体的にピントの合っていない、モヤモヤした写真が撮れてしまうのです。
さらに左(スマホで見ている方は上)の写真のように、レンズに入った強い光がレンズの中やカメラのセンサー表面で反射してしまうと画面全体がかすみがかったようにモヤモヤしてしまう現象が起こります。
この現象は画面に直接強い光が写っていなくても起こり得るので注意が必要です。
(実際には写真の向かって右上あたりに太陽がある状況です。)
対処法はこちら→逆光が原因の場合
原因4 レンズが汚れている
意外と見落としがちなのがレンズの汚れ。特にスマホの場合は子どもが触ったりして、気付かないうちに汚れてしまう事があります。
汚れの主な原因は皮脂汚れ(指紋など)もしくは水分(ヨダレなど)です。
写真全体もしくは一部分がにじんだようにボケている場合、レンズの汚れを疑ってみましょう。
対処法はこちら→レンズの汚れが原因の場合
原因5 無地やそれに近い紙・布などを撮ろうとしている
こどもの写真ではありませんが、無地または無地に近いものを画面いっぱいに撮ろうとすると、カメラはうまくピントを合わせることができません。
この場合はシャッターボタンが押せない事が多いのですが、押せる場合もあります。ただしピントがどこにも合っていないため、全体的にボケた印象の写真になってしまうのです。
布に柄や皺が入っていたりする場合はそこにピントを合わせることができるので、問題なく撮れることが多いです。
対処法はこちら→ピント不良が原因の場合
写したいものはボケてるけど、よく見るとハッキリ写っている箇所もある場合に考えられる原因
本当にハッキリと写したい箇所はボケてしまっているけど、写真全体をよく見てみるとハッキリと写っている箇所もある、という場合があります。
この場合はボケて写ってしまった原因が以下のように考えられます。
「被写体」とは、撮りたい人や物のことです。たとえば子どもの写真を撮っている時は、被写体=子どもの事を指しています。
原因1 被写体の動きが激しすぎる(被写体ブレ)
こどもの写真で非常に多いのがこのケースです。
こどもの激しい動きにカメラがついていけなくて、こどもの一部または全身がブレて残像のように写ります。
この場合は動いているこどもだけがブレるので、背景は比較的ハッキリと写ります。
対処法はこちら→手ブレや被写体ブレが原因の場合
原因2 人物と背景の位置関係が近い
子どもがジャングルジムに登っている場面や、木などの横からひょっこり顔を出している場面に多く見られる現象です。肝心の子どもがボケてしまって、ジャングルジムや木にピントが合ってしまっている…といったケースがこれに当たります。
原因は、カメラが子どもではなくジャングルジムや木をメインの被写体だと認識してピントを合わせてしまうため。
ジャングルジムや木と子どもの距離が前後に離れていれば離れているほど、ボケ方は大きくなってしまいます。
対処法はこちら→ピント不良が原因の場合
原因3 被写体がカメラに近付きすぎている
被写体がカメラから近すぎる場合も、カメラはピントを合わせる事ができません。
レンズによって異なりますが、ピントを合わせる事ができる最短距離が決まっているからです。
この場合、奥に写っている景色のどこかにピントが合っていることが多いです(どこにもピントが合っていない場合もあります)。
対処法はこちら→ピント不良が原因の場合
原因別・写真がぼんやりとボケないように撮影する方法
写真がぼんやりした写りになってしまうのには、いろいろな原因があったんですね。
原因が分かれば、対処法も見えてきます。実際に写真がボケてしまった時に、それを改善するための方法を解説していきますね。
手ブレや被写体ブレが原因の場合
- コンデジやミラーレス一眼の場合は、スポーツモードに設定する
- カメラが動かないようにしっかりとホールドすることを意識する
コンデジやミラーレス一眼を使っているなら、撮影モードをスポーツモード(走っている人のアイコン)に設定して撮影してください。
スポーツモードにしておくと、動いている被写体がブレないような設定にカメラが自動で調整してくれます。
もうひとつ重要なポイントは、カメラが動かないようにしっかりと構えて撮影することです。
特にスマホやコンデジの場合、シャッターを押す力が強すぎても写真がブレる原因になります。シャッターボタンはゆっくり静かに押すようにしましょう。
また、「こどもの動きが止まった瞬間」を狙ってシャッターを押していたのでは間に合わない事もあります。
慣れるまでは少し難しいですが、こどもの動きが止まる寸前を予測してシャッターを押すことを意識してみてください。その一瞬の差で、写真がブレるのを防ぐことができる確率がグンと上がります。
スマホで撮影している人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ピント不良が原因の場合
この場合は、撮りたいものにしっかりとピントを合わせることが重要です。
スマホやタッチパネルのカメラの場合、モニタに写っている景色の中でピントを合わせたい部分をタップすると四角の枠が出現し、そこにピントを合わせてくれます。
ピントを合わせたい場所に四角の枠が表示されたのを確認してからシャッターボタンを押すと、枠があった場所にピントが合った写真を撮ることができます。
ただし被写体がカメラから近すぎる場合は、いくらタップしてもピントを合わせる事ができません。その時は被写体とカメラの距離を少し離してから、再度挑戦してみてください。
また、布や紙など凹凸のない無地のものは、カメラがピントを合わせる事ができません。
その場合は、AE/AFロック機能を使うとピントを合わせる事ができます。
AE/AFロックについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
暗い場所で撮影していることが原因の場合
- ISO感度を上げる(数字が大きい方に設定する)
- 室内の場合、照明を点ける
- フラッシュを使って撮影する
コンデジやミラーレス一眼を使っている場合は、ISO感度を上げることによって被写体ブレや手ブレを防ぐことができます。
ただしオートで撮影している場合はISO感度も自動で設定されるため、この方法はあまり有効ではないかもしれません。
室内で撮影している場合は、可能であれば部屋の照明を一番明るい状態にして撮りましょう。
暗い場所で写真を撮るとどうしても全体的にぼんやりとした写りになってしまいますが、フラッシュを使って撮影するとハッキリとした写真を撮ることができるようになります。
ただし暗すぎる場所ではピントを合わせる事が難しいため、フラッシュを使って撮影をしてもボケた写真になってしまう事がるので注意が必要です。
逆光が原因の場合
子どもにカメラを向けた時、自分の視界に入る場所に太陽などの強い光源がある場合は要注意です。
撮る向きやカメラの角度を変えたりして、レンズに強い光が入ってこないように調整するようにしてください。
画面を見ながら撮る向きや角度を変えていくと、もやもやが消える場所があるはずです。
背景などの関係でもやもやの消える角度がない場合は、ピントが合えばシルエット調の写真を楽しんでください。ピントも合わない場合は、その場所での撮影はあきらめましょう。
レンズの汚れが原因の場合
レンズは気付かないうちに汚れてしまいやすいので、こまめに拭くようにしてください。
傷が入るのを防ぐために、ティッシュなどの繊維が荒いもの・固いものでレンズを拭く事は避けます。
ブロワーでホコリを吹き飛ばした後に、メガネ拭きやスマホクリーナーなどの柔らかい布で優しく拭きあげてください。
レンズクリーナーキットが比較的お手頃な価格で売られていますので、ひとつ用意しておくことをおすすめします。
写真がハッキリ写っていないのには複数の原因が重なっている可能性も
写真がなんだかモヤモヤしている時、ボケている時は必ずしも原因がひとつであるとは限りません。
複数の原因が組み合わさって写真がボケている可能性もありえます。
ここに挙げた対処法をいくつか試してみても解決できない場合は、「なぜ写真がボケてしまったのだろう」ということを考えながら、複数の対処法を組み合わせて撮影してみてください。
最初は写真がボケてしまった原因をなかなか見つけることが難しいかもしれません。
しかし撮れた写真をよく観察していると徐々に「今回写真がボケてしまった原因はこれかも」と分かるようになってきます。
原因が分かるようになってくれば、撮る前に「これは写真がボケやすいシチュエーションだ」と気付くことができ、写真がボケてしまう事を事前に回避することができるようになりますよ。
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